【映画レビュー】ノッキンオンヘブンズドア
【ノッキンオンヘブンズドア】
キャスト
監督
- トーマス・ヤーン
出演
- ティル・シュヴァイガー(役名 マーチン・ブレスト)
- ルディ・ウルリツァー(役名 ヤン・ヨーゼフ・リーファース)
- ルトガー・ハウアー(役名 カーチス)
※私自身が印象深かった出演者を表示させていただいております。
あらすじ
偶然めぐり合わせた2人の男の物語。
全く面識のない2人。
性格も考え方も違う2人。
自由奔放な生き方をしてきたマーチン(ティル・シュヴァイガー)とまじめにつつましく生きてきたルディ(ヤン・ヨーゼフ・リーファース)は、それぞれ急に終末期の病気が見つかってしまう。
1人は脳腫瘍。
1人は骨髄腫。
入院をすることになった2人は、偶然にも同じ病室に案内される。
全く違う生き方をしてきた2人の会話は弾むこともなく、病室には重い空気が立ち込める。
そこで偶然、病室の棚にウォッカを発見。
今後の人生への不安や自分達の運命に憤りを感じ、2人でウォッカを飲み始め、泥酔してしまう。
お酒の力を借りた彼らは意気投合。
ふとした会話の中でマーチンが「天国では海の話が流行ってるんだ。」と話し始める。
するとルディは「海は見たことがないんだ。」と話す。
マーチンは「海を見たことがないと仲間外れにされちまうぜ。」と返す。
ルディは悲しい表情を見せ、言葉に詰まってしまう。
その表情を見たマーチンはルディに海を見せるために、2人で車を窃盗し、病院を脱走することになる。
しかし、窃盗した車は偶然マフィアの車で、道中に窃盗なども繰り返したため、警察とマフィアの両方に追跡されてしまう。
感想
この作品は、典型的なロードムービーです。
ロードムービーはたくさんありますが、そのジャンルの中でもトップクラスに好きな作品の一つです。
コメディ要素も入っていて、んなわけあるかい!うまくいきすぎやんけ!と突っ込みたくなる部分はあるんですが、2人の友情とロマンが上手く合わさって、最高のエンターテイメント作品となっています。
2人と一緒に旅をしているような感覚になり、感情移入必須です。
マーチンとルディの個性がしっかりと分かれているのもグッドだと思いました。
全く違う人生を歩んできた2人が、終末期という同じ状況で出会い、残された人生で自分たちがやり残したことを実践していきます。
2人はお互いの命が短いことを理解つつ旅をしていきます。余命が残りわずかな2人が人生を楽しんでいる表情には、思わずこちらも笑顔になってしまいます。
コメディ要素や2人の掛け合いなどをもっと見ていたいと思う反面、映画が進むにつれてその先にあるであろう死を予感させられるので、どんどん映画に引き込まれていきます。
この記事を書きながら感動するシーンを思い浮かべると目が熱くなってしまいました。
そして歳をとってからの友達ってなかなかできないもので、エンターテイメント作品と知りつつも、彼ら2人を少し羨ましくも思いました。特に親友と呼べる人は社会人になると作りずらいもので、ある程度親密になる人はいても、自分が死ぬときに近くにいて欲しかったり、死に対する恐怖を打ち解けられる友人ができるっていいな。
2人の行く先に何が待ち受けているのか、、、。
気になる方は見てみてください。おすすめです。
ちなみに記事を書いてる途中で知ったのですが、前回紹介した【ブレードランナー】の敵役であるルトガー・ハウアーが出演しています。全く知らなかったので、驚きました。
「最高の人生の見つけ方」(出演 モーガンフリーマン、ジャックニコルソン)と内容的に似ていますが、主役の年齢層が違うので、私的には受け止め方が少し違いました。個人的にはこちらのほうが全体的な仕上がりとしては好きです。
評価 9点